メニュー

2017年3月28日火曜日

マイクロSDカードの製造国|日本製が少なく、台湾製が多い理由はなぜか?




マイクロSDカードがどこの国で作られているか。日本製のmicroSDはあるのか?

気になる方は多いかもしれません。

日本製のmicroSDは非常に少なく、ほとんどが台湾製。信頼のブランドとされるサンディスクも、製造国の表記は「MADE IN CHINA」。その理由について解説します。



microSDカードの製造国について


・ 日本製のmicroSDカードはとても少ない
・ 日本製が優秀で外国製はダメ、ということは無い

・ 東芝製microSDの一部は、Made In JAPAN(日本製)
・ 東芝製microSDの多くは、Made In TAIWAN(台湾製)

・ サンディスクは、Made In China(中国製)
・ 中身のNAND型フラッシュメモリは四日市工場(日本)で製造

・ microSDの製造国は、台湾が圧倒的多数
・ Transcend、TEAM、Silicon Power、ADATAなどは台湾企業

・「国内正規品」は日本製という意味ではない
・SD変換アダプタ(付属品)はほぼ全てMade In CHINA(中国製)





日本製のmicroSDカードは、とても少ない



日本製のmicroSDカードは、ほとんどありません。

東芝microSDのごく一部は日本製ですが、ほとんどは台湾製。microSDカードに台湾製が多いのは、東芝に限った話ではありません。

ソニーやパナソニックのmicroSDカードも台湾製。台湾に本社を置くメーカー、Transcend、TEAM、Silicon Power、ADATAなどもMade In TAIWANです。

世界中に流通しているマイクロSDカードのほとんどは、台湾で作られています。



東芝は、一部が日本製。ほとんどは台湾製


東芝 EXCERIA PRO M501(日本製) EXCERIA M302(台湾製)

東芝 EXCERIA PRO M501
Made In JAPAN(日本製)
型番:MUX-A016G

東芝 EXCERIA PRO M401
Made In TAIWAN(台湾製)
型番:THN-M401S0320A2

東芝 EXCERIA M302
Made In TAIWAN(台湾製)
型番:THN-M302R0320EA

東芝 EXCERIA M301
Made In TAIWAN(台湾製)
型番:THN-M301R0640C4

東芝 EXCERIA MUH-B
Made In JAPAN(日本製)
型番:SD-C064GR7VW060A

東芝 40MB/s
Made In JAPAN(日本製)
型番:SD-C064GR7AR040A

東芝は日本企業ですが、すべてのmicroSDカードを日本で作っているわけではありません。日本製はごく一部で、現行品の多くはMade In TAIWAN。

国内正規品であっても台湾製であったり、並行輸入品でもMade In JAPANの東芝製マイクロSDカードはあります。

「東芝の国内正規品を買ったのに台湾製でした。詐欺ですか?」というレビューをAmazonで見かけました。国内正規品=日本製という意味ではありません。

東芝製マイクロSDのほとんどは台湾製であり、日本製のほうが少数です。ヨーロッパ市場向けの東芝マイクロSDもMade In TAIWANのものがほとんどです。



サンディスクは中国製。日本製じゃなかったの?


SanDisk Ultra 200GB microSDXC(中国製)

信頼度抜群のブランドとして知られる、SanDisk(サンディスク)。

マイクロSDカードの製造国は中国。Made In CHINAです。

「サンディスクは日本の三重県四日市市で作っているんじゃないの?」と思われた方もいるかもしれません。Amazonでは「日本製だと思ったのに中国製でガッカリです」というレビューを見かけました。

サンディスクは、三重県・四日市工場でNAND型フラッシュメモリの製造をおこなっています。これは東芝との合弁で運営している工場です。

メモリ製品において最も重要なNAND型フラッシュメモリの製造は日本でおこない、組み立て・パッケージングなどの工程は中国・上海の自社工場でおこなっています。そのため、製品パッケージとmicroSD本体には「Made In CHINA」の文字がプリントされています。

サンディスク製マイクロSDカードの中身(NAND型フラッシュメモリ)は日本製。組み立てなどは中国・上海です。

私が購入したサンディスク製マイクロSDカードもすべて「MADE IN CHINA」ですが、不満や不安は一切ありません。なぜなら、中身のNANDは三重県・四日市工場で製造されたものであり、中国製というのは「それ以降の組み立て工程」を指したものであるということを理解しているからです。



日本製が優秀で外国製はダメ、ということは無い


精密機器に分類される製品が、工場所在地(製造国)によってクオリティを左右されていては話になりません。サンディスクや東芝などの大手メモリメーカーが、日本で組み立て・製造を行わないのにはコスト的な理由と品質への確証があるからです。

もしもサンディスクが木彫りの熊を作るなら、八雲町や旭川市など「日本製」であってほしいし、NAND型フラッシュメモリの生みの親である東芝が日本刀製造で再起を図るのなら、もちろん日本製であるべきです。

しかし、手作り製品ではないマイクロSDカードの製造にあっては、「日本製」であるかどうかはそれほど重要な意味を持ちません。



マイクロSDカード選びで重要なのは「製造国」ではなく…


マイクロSDカード選びにおいて重要なのは「製造国の表記」ではなく、心臓部にあたるNAND型フラッシュメモリの製造メーカーがどこか?ということです。NAND型フラッシュメモリの3大メーカーである東芝、サンディスク、サムスンは、自社のNAND型フラッシュメモリを使用しているので、高い信頼性が保証されています。

東芝製マイクロSDカードの多くは台湾製。一部製品にかぎり日本製。サムスンは韓国、フィリピン製。サンディスクは中国製。いずれも組み立ての工程がどこ(工場所在地)で行われているか、という話です。

自社でNAND型フラッシュメモリを作ることができないメーカー、たとえば台湾本社のTranscend、TEAM、Silicon Powerなどは、主要6社からNAND型フラッシュメモリを仕入れ、台湾の工場でマイクロSDカードを製造するため、Made In TAIWANのマイクロSDカードが市場に溢れているわけです。

ソニーやパナソニックのマイクロSDカードも、台湾メーカーが製造したものを仕入れて売っているので、国内正規品(日本の正規の流通経路を介した製品)であっても、パッケージ・カード本体に「TAIWAN」あるいは「台湾製」の文字があります。



まとめ


・ 日本製はごくわずかであり、台湾製マイクロSDがほとんどを占める
・ 日本製であること(日本で組み立てられた)にそれほど意味はない
・ 機械の自動化で製造されるメモリ製品は製造国に左右されない
・ 重要なのは製造国ではなく、中身のNANDがどこのメーカー製であるか

という事実を踏まえて、マイクロSDカードを選んでください。

サンディスク、東芝、サムスンのマイクロSDカードは、自社のNAND型フラッシュメモリを使用しているという点で信頼性が高く、おすすめできるメーカーです。

サンディスクが中国製、東芝が日本・台湾製、サムスンが韓国・フィリピン製であるという事実にそれほど大きな意味や価値はありません。

もしも日本製であることにそれほど大きな価値があるのであれば、東芝をはじめ、大手メーカーはこぞって「Made In JAPAN」のマイクロSDを投じてくるはずですが、現実はそうではありません。日本製にすることで価格が跳ね上がったマイクロSDを消費者が受け入れるとも思えません。

NAND型フラッシュメモリを作っているメーカーはどこなのか?が最も重要なポイントであり、その次に大事なのはコントローラ(NANDの動きを制御する)製造メーカー。組み立てなどの最終工程、つまり「製造国」の表記はそれほど重要な項目ではありません。

microSDカードの売れ筋ランキングを見る
amazon楽天市場

サンディスク microSDカードの選び方|おすすめはExtreme PRO、注意点も

サムスンmicroSDカード「PRO/PRO+/EVO/EVO+」の選び方をアドバイス

東芝EXCERIA|マイクロSDカード全種類&選び方をアドバイス




UHS-I とはどんな規格?U1とU3の違いを理解してmicroSDカードを選ぼう

メモリーカードのClass10(スピードクラス10)とは?UHS-Iとの違いを解説

ビデオスピードクラスとはどんな規格?SDカードのV30やV90の違い