2015年3月25日水曜日

高音質マイクロSD・SR-64HXA。価格.com、Amazonのレビュー評価は?



高音質マイクロSDカード・SR-64HXA発売から3週間。その後の反応を追ってみました。価格.com、Amazon(アマゾン)、ヨドバシ.com、ビックカメラのレビュー欄を見て、私が感じたことをまとめた雑記です。非難の的になっているSR-64HXAですが、個人的には別の楽しみ方によってこの騒動を見守っている次第です。業界のネタ、大喜利のネタ、こういったブログのネタで消費される現状は悲劇だと思いつつ、とても気になる存在なので観察し続けていきたいと思います。

サンディスクの超大容量200GB・マイクロSDXCカードが使えるスマホの情報もお伝えします。

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【Amazon.co.jp】SR-64HXAのレビューは、2週間で約60件増

Amazon.co.jpに寄せられたSR-64HXAのレビュー総数は97件。前回記事を書いた時(3/11)の投稿数が38件だったので、2週間で59件も増えています。購入者と思われる投稿は1~2件、残りはネタ投稿です。Amazonで購入してレビューすると、「Amazonで購入」のアイコンを表示・非表示させることが選択可能。97件のレビューには一つもそのアイコンがありませんでした。
個人的な意見ですが、大喜利のためにAmazonレビューを見たいわけではないので、90件超のネタ投稿がそのまま放置されている現状(Amazonの対応)に対して不信感を覚えます。「この商品よさそう」と思って(言い方は悪いですが、“流されて”)商品を買うことがあるのと同様に、「これだけ馬鹿にされてるなら、買うのは控えよう」と“流されてしまう人”も多く存在すると思うのです。3週間経過して鮮度のカケラも感じられないネタ投稿に対して、いまだに多くの「参考になった」が付いている現状を見ると、なおさらそう感じます。みんながみんなネットリテラシーを持った人ばかりではないのだから、Amazonにはしっかりしたチェック体制を希望したいと願っています。
【Amazon.co.jp】 高音質マイクロSDカード ソニーSR-64HXA


Amazonに対する不信と、Amazon VINEに対する不信

ネタが面白いか面白くないかは別として、販売する立場のAmazonが、正当な評価ではない(購入者評ではない)ネタ投稿を放置している現状にはおおきな不満を感じます。Amazonレビューをチェックする時には、「Amazonで購入」アイコンを一つの目安としてご判断ください。

もう一つ残念だと感じた事は、VINEメンバーの方までもがネタ投稿に参加しているという点です。VINEメンバーというのは、選定基準をクリアしてAmazonから招待されたレビュアーのことで、選ばれると無料サンプルや購入前の製品をレビューできるというプログラムの参加者です。選抜メンバー、代表選手みたいなものでしょうか。選考基準は明らかにされていませんが、過去の投稿数・参考評数、購入実績が考慮されるといった噂があります。選考基準が明確でない以上、VINEメンバーのレビューを見る側も、彼らが選抜選手としてレビューするに値する人物(内容)であるかどうかを見極める必要があります。

そうした事情がある中で、SR-64HXAのレビュー欄には製品を茶化したネタ投稿をしているVINEメンバー(アイコンが付いた方)がいて、非常に残念に思いました。Amazonは商品を購入する場所であり、レビューは購入の判断を促すために存在しています。個人的に、ネタ投稿にはまったく必要性を感じないので、やりたければツイッターかブログでやればよいと思っています。当然ですが、ブログに書いても誰も見てくれない、あるいは少数しか見てくれません。たくさんの人が見てくれるプラットフォームが完備されたAmazonで大喜利に参加したい気持ちもわかるし、最初のひとりが笑いを取っているのを目にしたら、90名超のフォロワーが「俺も、俺も」といった現象が起こるのも当然かもしれません。彼ら自身に自制を求めることは困難でしょうから、Amazonにはそうしたネタ投稿を排除する、あるいは「ブログかツイッターでやってね」と諭すような姿勢を求めたいと思いました。私は自分のクソで他所を汚したくないので、自分の家の便所でクソを撒き散らそうと思い立ち、ブログで好き勝手書くことにしています。笑いを取りたい気持ちは物凄くよくわかるのですが、Amazonレビューの存在意義って全く別な部分にあると思っているし、商品を茶化すという笑いは好きなほうではありません(面白いと思えない)。



【価格.com】 SR-64HXA購入者層は、オーディオに関心の強い年配の方々

価格.comに寄せられたレビューは、前回記事(3/11)から1人増えて2名。最初に投稿された方は、他にも高級オーディオ製品4件をレビューされていました。新たな1名も、オーディオを中心に30件以上のレビューを投稿されている方です。過去の関連記事でも書いていますが、SR-64HXAのターゲット層は「オーディオに関心の強い年配の方」「音質の追求や、チャレンジ姿勢や新製品をおもしろいと感じたらお金は惜しまないと感じる方」に限定されている、と思っています。容量が128GBから200GBに進化する、といった方向性とはまったく別ベクトルの製品ですから、ターゲットはかなり限定的でしょう。価格.comでレビューされた2名の方を見るかぎり、購入者の傾向として外れてはいないだろうと思いました。少なくとも、音質にあまりこだわりがなくて、資金に余裕がない人たちが約18,500円の高価なmicroSDカードを気軽に買えるとは思えず、ターゲットに想定されているとも考えられません。

価格.comにはクチコミ欄もあります。そこでも否定派と肯定派が激論を交わしています。特徴的なのは、彼らに匿名性はある(本名ではない)ものの、レビュー実績や投稿実績の積み重ねによって確立された“実名性”が存在しています。それが故に、否定派、肯定派ともに「下手なことを言って恥はかけない」といったプライドみたいなものがひしめき合っている印象を受けます。引っ張りだしてくるデータや根拠にしても、今までのオーディオ経験に裏打ちされたものを繰り出してくるわけです。それが正しいモノ、信ぴょう性のあるモノかは判断できませんが、議論の様をネタ(エンターテインメント)として見るのなら、私はAmazonのネタ投稿やツイッターの大喜利よりも、こうした「クソ真面目な言い争い」のほうが刺激的で“見物”であると感じます。
【価格.com】 高音質マイクロSDカード ソニーSR-64HXA クチコミ



【ヨドバシ.com】 SR-64HXAの購入者レビューは1件のみ

ヨドバシカメラの公式通販サイト・yodobashi.com。ヨドバシ.comで購入してレビューすると、Yマークのアイコンが付きます。SR-64HXAの購入者レビューは1件。アイコン付きで「15日前にヨドバシカメラで商品を購入」とあるので、購入した事実を疑う必要はありません。レビューはごく短いもので、「好みは別として(音質は)変わります」と書かれています。ほかにもMDR-EX1000(ソニー製イヤホン)などもレビューされているので、音質に対する関心が強い方なのでしょう。投稿者名がAppleさんであること以外に突っ込みどころは見当たらず、願わくは使用(再生)環境を詳しく書いていただきたかった、というくらいです。
【ヨドバシ.com】 高音質マイクロSDカード ソニーSR-64HXA



【ビック.com】 レビューは0件。投稿でポイントが貰える事をご存知ですか?

ビックカメラの運営するビック.com。SR-64HXA商品ページに寄せられたレビューは0件でした。ビック.comの認知度と、SR-64HXAが馬鹿売れする類の製品ではないことを考えれば、レビュー0件というのも不可解な数字ではありません。ところで、ビック.comではレビューを投稿するとポイントが付与されることをご存じでしょうか。SR-64HXAならば、20ポイントが貰えます。10万円のデジタル一眼レフなら120ポイント、20万円の液晶テレビなら220ポイントといった具合です。
Amazonでレビューしても何も貰えませんが、読まれる数は多いため、たくさんの「参考になった」が付いてモチベーションに繋がります。ビック.comに投稿してもAmazonレビューほど読まれることはないでしょうが、ビックポイントは貰えます。「何のためにわざわざレビューを書くの?」と思われる方は、ポイント目当てで投稿してみるのもアリだと思います。私も「何のためにレビューするのだろう?」とか「なにを訴えたいのだろう?」と自問する時があります。レビューする側に立って理解できることもあるので、レビューという行為に意味を問う方は、こうした見返りや対価のあるシステムを利用して、どんどんレビューしていただけたらと思います。
【ビック.com】 高音質マイクロSDカード ソニーSR-64HXA


SanDiskの200GBマイクロSDは、HTC M9で使える

話は変わって、200GBマイクロSDカードです。HTC(米国法人)のツイッターによれば、HTC M9はサンディスク社の200GBマイクロSDカードが使えるとのことです。さらに、2TBの容量にまで対応するとのこと。2TB(テラバイト)というのは、microSDXCカードの規格上最大容量です。信じられなかったので「本当に2TBに対応しているのか」と質問したところ、「本当だ」との回答を頂きました。「128GBでも十分じゃねえか」とツッコミを入れているユーザーもいましたが、そんなツイートに対してHTCのアカウントは、「確かに200GBというのも相当な大容量だと思う。けれど、我々はもっと先の未来をユーザーに見据えてほしいと願っている」と返答していました。かっこいいぞHTC…。
200GBサンディスクmicroSDに4K動画はどれ位保存できる?

大容量化、ハイテク化が進むと、「スマホにそんな大容量など必要ない」、「使いもしない無駄技術は不要」といった意見が出てくることは自然だと思います。しかしそれを望む者が少数でもいるのなら決して無意味なものではないと思うし、その技術を応用・転化して得られる新技術にも期待がかかります。XPERIAのARエフェクト(ARファン)なども、使っている人は多くないかもしれません。しかし、AR技術の素晴らしさを身近にアピールするには格好の機能だと思うし、スマホ以外ではARがどのように活用され、発展していくのだろう、といった興味にもつながります。
スマホに128GBのマイクロSDXCカードって本当に必要?



高音質マイクロSDカードで何がしたかったのだろうか?と考えてみる

高音質マイクロSDカードSR-64HXAが成功に終わるのか、失敗で終わるのか。また、SR-64HXAにおける失敗、成功とは何なのか?といった興味は尽きません。開発陣の方が設定したターゲットを狙い撃ちに出来たなら成功なのか。もしも「ソニーの音質に対する考えにガッカリした」という意見が溢れたらそれは失敗なのか。私にはわかりません。とはいえ、SR-64HXAを発表したからと言ってソニーのオーディオ製品の不買に走るような否定派意見の方が多いとも思えず、そこらへんはしっかりと割り切って騒動を楽しんでいるのかな、とも思っています。

挑戦がなければ失敗もないし、失敗がなければソニーのオーディオ製品が今日のポジションを築くことも無かったのだろうと考えます。音質というのはいつの時代もオカルト的な見方をされてきたと思うし、高音質を謳う製品が批判にさらされた事など、SR-64HXAが初めてというわけでもないはずです。ギリギリを攻めて、時として成功を収める。時として失敗に終わる。それを繰り返す覚悟と挑戦の上に、今日のソニーがあるのではと思っています。「今のソニー」が果たしてどんなソニーであるか?それは一人ひとりに思うところが沢山あるはずです。50年前からソニー製品を使ってきた人と若い人では、視点も使い方も違うはずですから、一概に語ることは出来ないでしょう。開発者(この製品に限らず)、販売者、購入者、購入していない人、それぞれの立場で物事を見る視点はまったく違うと思っています。それらに正解などは無いだろうし、良いも悪いも存在しないと思っています。

高音質microSDカードが「馬鹿げた製品」であると仮定して、それを開発する馬鹿、購入する馬鹿、非難する馬鹿、称賛する馬鹿が勢揃いしているのなら、私は開発した馬鹿と購入した馬鹿に話を聞いてみたいと考える馬鹿でありたいと思います。ただ、開発者や購入者、批判する人たちを「馬鹿」と呼ぶことなど出来ないので、やはり「SR-64HXAが馬鹿げた製品」であると切り捨てることは、私にはできません。もしも私に確固たる高音質の定義があって、SR-64HXAが高音質マイクロSDであることの証明ができる環境、解析データを読み解くだけの理数脳が与えられていたら、全力でSR-64HXAを擁護していたでしょう。残念ながらそうした能力と環境は与えられていなかったので、「批判しない」「擁護もしない」といった立場でSR-64HXAの行く末を見守りたいと思います。

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■以前に書いた記事です
ソニーSR-64HXA高音質microSDカード騒動に思うこと

■物議を醸したVAIOフォンについて、思うところを書いています
VAIOのスマートフォン、VAIOフォンの挑戦と騒動に思う事

■ソニー純正microSDの価格や特徴、スペックを知りたい方はこちらの記事をご覧ください
ソニー製マイクロSDカード全商品を解説!XPERIAに最適な1枚

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