Manfrotto(マンフロット)からiPhone用スマートフォンケース「KLYP+ for iPhone 6 and 6 Plus」が発売されます(4月17日)。この製品には、マンフロット提供の広角・魚眼・望遠レンズを装着することが可能。XPERIA端末向けの提供はなく、iPhone6/6 Plus専用のスマホケースとレンズのセットです。カメラ機能をアピールしているソニーにも、純正レンズセットを発売してほしい!と願っています。この記事では、ソニー純正のXPERIA専用コンバージョンレンズ(ワイコン・テレコン)セット発売を望む理由について書いてみました。
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カメラに強いXPERIA。ならば広角・魚眼・望遠レンズセットも用意してほしい!
カメラ機能に詳しくない方でも、XPERIAが写真撮影に秀でたスマートフォンというイメージをお持ちかもしれません。XPERIA Z3は、広く写し込むことが可能な25mmの広角レンズを搭載。レンズのF値は2.0。ほかのスマートフォンと比較しても、大変明るいF値です。2070万画素のCMOSセンサーを搭載していることもまた有名だと思います。デジタル一眼レフ・αや、ミラーレス一眼カメラを展開するソニー。ミノルタ時代から受け継がれてきた高性能なレンズ群もおおきな魅力で、XPERIA Z3には高性能レンズの証でもあるGレンズが採用されています。XPERIAのカメラ機能に魅了されたユーザーは、ソニーのミラーレスやデジタル一眼に興味を持つことでしょう。その入り口となるであろうXPERIAのカメラ機能。スマホのカメラレンズとデジイチのレンズ、XPERIAスマートフォンとソニーα一眼レフ。両者をつなぐ架け橋として、また、スマートフォンのレンズでは撮影不可能な画角を埋めるアイテムとして、マンフロットが発売しているような、広角・魚眼・望遠のレンズセットを用意してほしいと思うのです。
Manfrotto KLYP+ iPhone 6/6 Plus用のレンズセット。魚眼、広角、3倍望遠など |
XPERIA向けのレンズセット、あるにはあるけれど…。社外品の画質が不安
XPERIA用のレンズセットが発売されていないわけではありません。サードパーティ(社外品)のアクセサリーとして、3種のレンズがセットになった製品が1,000円~4,000円で売られています。12倍望遠レンズなども売られており、XPERIA Z3(25mmレンズ)に装着した場合、たちまち300mm相当の望遠レンズに変身させることが可能です。しかし、XPERIAのカメラ機能に関心があるユーザーであっても、私のようにすぐに飛び付けない理由があります。そのひとつに、レンズ品質に対する疑問があります。一般的に、このようなコンバージョンレンズ(外付けレンズ)の類を装着すれば、画質は低下します。たとえソニー製だろうが、キヤノン製だろうが、それは同じです。まして、社外品であればなおさらです。不純物(ここでは外付けレンズ)を介して撮影するよりも、不純物がない状態(外付けレンズを付けていない素の状態のレンズ)が最良の画質を生むことは間違いありません。たとえソニーが高品質を謳った「XPERIA専用・外付けレンズセット」を発売したとしても、画質の低下は避けられないでしょう。
レンズを知りつくしたメーカーの発売するコンバージョンレンズでさえ画質劣化の心配が拭えないのに、スマホ用アクセサリー製造メーカーの発売するレンズともなれば、その懸念はよりいっそう強いものになります。せっかくのXPERIAのカメラ機能。純正のレンズ・アクセサリーで撮影のおもしろさをグンと広げてほしいと願うばかりです。
社外品12倍望遠レンズ。Amazon評価2件ともに星1つ。辛辣なコメントが並んでいた |
どれを買うべきか分からない。そんなユーザーにとって、ソニー純正であることの訴求力は大きい
画質低下を避けられないのならば、せめてメーカー純正を使いたいと願う気持ちは当然です。私がキヤノンのPowerShot G9(コンパクトデジタルカメラ)使っていたときには、キヤノン純正のワイコン(より広角に写る)や、テレコン(より望遠に写る)などのコンバージョンレンズを外付けして撮影していました。社外品(レイノックス)の魚眼レンズも購入しましたが、キヤノン純正品よりも先に手放した記憶があります。その後に購入したコンデジ・リコーGX200でも、純正のワイコン(広角)、テレコン(望遠)を付けて撮影していました。メーカー純正であることの訴求力は大きなもので、逆に社外品(サードパーティ)の製品は「面白そうだな」と感じたものや、純正には用意されていない画角(魚眼レンズなど)であっても、手を出しづらいというのが本音です。手を出しづらい理由というのは、画質低下が顕著であること。また、メーカー純正であれば、たとえ画質が劣化しようとも割り切った使い方をしようと納得ができるのです。
フィルムの時代でいえば、YASHICA(ヤシカ)という大衆向けカメラ・メーカー。この会社の製品も、ワイコン・テレコンが安く手に入って、それをレンズの先端に付けることで広く写せたり、遠くを写せたりと、写真撮影の幅を広げる楽しみがありました。ソニーのミラーレス一眼でいえば、フィッシュアイコンバーターVCL-ECF1(魚眼)や、ウルトラワイドコンバーターVCL-ECU1(超広角)などのアイテムが用意されています(いずれもE16mm F2.8レンズ専用)。いつの時代にあっても、外付けできるコンバージョンレンズ(広角・望遠・魚眼・マクロ)は、撮影のたのしさを広げるアイテムとして支持されてきたのです。
ソニーのミラーレス一眼・α NEX-7。ウルトラワイド、フィッシュアイコンバーター |
アクセサリーがあるから、iPhoneを買う
iPhoneを使う理由として、iPhoneケースやカバーなどのアクセサリーが充実している点は見逃せないポイントだと感じています。事実、マンフロット販売のスマホ用レンズはどれもiPhone専用なのです。マンフロット(Manfrotto)は、イタリアの有名三脚メーカーです。レンズ製造メーカーではありませんが、写真用品を扱う会社が発売するコンバージョンレンズとなれば、選択肢の一つには成り得ます。少なくとも、名の知れぬアクセサリーメーカーよりも購買意欲をそそるものです。「XPERIA用は無いのだろうか」と探してみたのですが、ありませんでした。世界的販売シェアを持つiPhoneの大きな長所である「サードパーティ提供のアクセサリーが豊富である」という点を見せつけられた格好です。芸能人が使っているスマホケースと同じものが使いたいからiPhoneを買った。そのような方も少なからずいるでしょう。イタリアンレザーの高級感あふれるiPhone専用ケースが使いたくて、iPhoneを購入した。きっとアクセサリーを使用する前提でiPhoneを選んだ人も多いのではと思います。スマートフォン本体をプラットフォームとして考え、アクセサリーによる機能拡張を楽しむ。デコレーションやスマホケースによる装飾を楽しむ。iPhoneにはそれが簡単にできて、一方のXPERIAには難題であるように感じます。豊富なアクセサリーもiPhoneの魅力 |
Xperia Store(公式)にも、アクセサリーは揃っているけれど…
XPERIA純正のアクセサリーが充実していないわけではありません。ソニーモバイルコミュニケーションズの公式インターネット直販サイト「Xperia Store」を覗いてみれば、数々のアクセサリーが並んでいます。しかしそれらの多くはややマニアックで専門的、多くのユーザーを囲い込める製品とはいえません。マニアックかつ専門的であることはデメリットではなく、ステレオマイクSTM10は音声をより綺麗に録音できるアイテムとして活躍するし、充電しながら音楽が聴ける高音質ステレオスピーカードックBSC10もソニーらしい面白いアクセサリーです。しかし欲を言えば、もっと気軽に手を出せるようなアクセサリー群を充実させてほしいと思っています。スマートウォッチやスマートバンドなどは話題性の高いウェアラブル端末なので認知度は比較的高いと思われますが、自分の生活に必要か、アナログの腕時計を眠らせて飛びつきたくなるほどのメリットがあるのかと問われれば、私の答えはノーです。値段的にも気軽に購入できるアクセサリーではありません。「おもしろそう」と感じるアクセサリーは多いのですが、購入にまで至るケースというのは限りなくゼロに等しいのです。
■XPERIA専用ステレオマイクSTM10
3800円で買えるXPERIAステレオマイクSTM10の実力。動画で徹底検証
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Xperia Storeで購入できるソニー純正アクセサリー |
真面目なソニーも好きだけど、XPERIAはもっと遊んでいいと思う
ソニーの製品は真面目なものが多く、だからこそソニーが好きで、信頼しています。全てのソニー製品のなかで私がいちばん好きなのが、1975年発売のスカイセンサー5900(ICF-5900)。機能的にも、デザイン面でも、これほど真面目なラジオは無いだろうと思っています。およそ他のメーカーには真似のできない製品で、それは優劣による比較ではなく、ソニーにしか感じられない生真面目さによるものだと思っています。VAIOフォンで物議を醸したVAIO株式会社。ファッションブランドのBEAMSとコラボした製品「VAIO Z | BEAMS特別仕様」モデルを発売しました。チャラいなあとは思いつつ、攻めてるなあとも感じます。VAIO Zという生真面目さの中に、BEAMSという遊び心が落とし込まれていて、新鮮なコラボに映りました。ソニーXPERIAも生真面目さから少し外れてみて、“チャラさ”というか、遊び心を前面に出しても良いのでは、と思いました。個人的にはXPERIA本体にこのようなコラボ色が出ることを望んではいないので、そこはアクセサリー群で遊び心、チャラさを出してほしいと思います。ブランドとのコラボに限らず、たとえば広角・望遠・魚眼レンズのセットのような、ともすればチープなオモチャだと言われてしまうアクセサリーを臆せず出してほしい。そう思っています。
VAIO Z | BEAMS特別仕様モデル |
ソニー純正のXPERIA専用レンズセットが発売されるとしたら…
デジタルカメラ、一眼レフを発売するソニー。そう簡単にレンズ画質を貶めるような製品をリリースすることは出来ないでしょう。しかし、「ソニー純正XPERIA専用レンズセット」なるものが発売されたとして、その画質如何(いかん)でソニー製レンズへの信頼度が低下する心配はないと思うのです。もしもXPERIAレンズセットが発売されない理由が、ソニーのカメラ製品・ブランドへの影響を考えたものであれば、その心配はまったく無いと思っています。高音質マイクロSDカードがボコボコに叩かれたからといって、ソニー製ヘッドホンやスピーカーの不買に走る人の数などほとんどいないでしょう。「こんな製品を出すなんて、ソニーの音に対する考えに疑問を持った」と主張する人がいたとしても、その人が今まで買っていたソニー製品を手放したり、新たに発売される製品への関心を失うかといえば、そうではないと思います。
私をふくめ、ユーザーたちの多くはアクセサリーはアクセサリーとして考えており、ひとつのアクセサリーがそれなりの品質だったとしても、ソニーというブランド全体にまで疑いの目を向けることはありません。むしろ、ハイエンド端末(XPERIA Z3)に対するローエンド/ミッドレンジ端末(XPERIA J1 Compact)のような感覚で、もっと気軽に手をだせる価格、機能性、製品カテゴリのアクセサリーを充実させてほしいというのが、XPERIAユーザーとしての願いです。
■「宇宙史上最も馬鹿げた製品」とまで言われた高音質マイクロSDカードに関する意見です
ソニーSR-64HXA高音質microSDカード騒動に思うこと
■物議を醸したVAIOのスマホ、バイオフォンについて思うところを書きました
バイオのスマホ、VAIOフォンの挑戦と騒動に思う事
XPERIA Z3 + 300mm F2.8 G SSM II SAL300F28G2 |
イタリアのManfrotto(マンフロット)。一度は憧れる海外製三脚。
マンフロットは、イタリアの三脚メーカーです。一昔前の感覚では、やや手の出しづらい海外製三脚だったように思います。しかし近年のマンフロットは、SNS(ソーシャル)によるプロモーション活動に注力しており、その認知度は以前にも増して高まっている印象です。企業サイトには「ソーシャルメディア」と名付けられたタブが用意されており、クリックすると専用ページへ移動することが可能。FacebookやYouTube、twitter、Vimeo(動画共有サイト)、flickr(画像共有サイト)などのソーシャルメディアにジャンプすることができます。日本にもSLIK(スリック)やVelbon(ベルボン)など、良質な三脚メーカーが存在します。メーカーによって、機能の違い、作りの違いなどがあり、日本製と海外製のどちらを選択するかということも三脚選びのポイントです。ライカやコンタックス、ハッセルブラッドなど、外国のカメラを手にしたことのある方であれば、海外メーカーへの憧れは少なからず存在すると思います。日本製にはないデザイン、機能、信頼性、製品の歴史、フォトグラファーが愛してきた実績…等々。それが全てではありませんが、所有欲、購買意欲をかきたてる一つの要因ではあると思います。
スマホ用のコンバージョンレンズを検索したとき、数少ない写真用品メーカーとしてマンフロットのKLYP+レンズセットがヒットします。三脚メーカーであり、憧れの海外メーカー。購入候補の筆頭に上がるのはごく自然なことです。もちろん、マンフロットが一から設計・製造しているわけでもなく、委託・OEMによるものと思われますが、「三脚メーカーのマンフロットが発売している」という安心感は大きなものです。私がETSUMI(エツミ)製のスマートフォン用・三脚アダプターを購入した際も、決め手となったのは「写真用品メーカーのETSUMIである」というものでした。同じような理由で、ミニ三脚もやや高価なVelbon(ベルボン)の製品を選択しました。SNS等によるプロモーションで認知度を高め、スマホ用ミニ三脚やレンズセットも展開するマンフロットの企業姿勢は、見ていてとても面白いものです。
■スマホを三脚に固定して撮影するなら、アダプターが必要です
スマホを三脚に固定するためのホルダーおすすめ3選
■1万円を超えるミニ三脚ですが、信頼のベルボン製。ユーザー評価も高い製品です
Velbon本気のミニ三脚ULTRA MAXi miniはスマホやミラーレスに最適
そそるGITZO(ジッツォ)ブルーと、Manfrotto(マンフロット)のレッド |
【Amazonオリジナル】 ETSUMI
スマートフォン三脚アダプターL
長時間の動画撮影、自撮り、ブツ撮りに便利なスマホ三脚ホルダー。幅48~68mmのスマートフォンで使えます。
【Amazon.co.jp】 ETSUMI スマートフォンアダプターL ETM-83065
Velbon ベルボン
ULTRA 353 mini
ベルボンのミニ三脚。ユーザーに愛され続ける高い信頼性、高い人気を誇る製品です。2015年3月発売の新製品。定価16,956円。約10,620円
Velbon ULTRA 353 mini 5段・自由雲台付 アルミ製
真面目なソニーの、遊び心あふれるアクセサリーに期待
私は真面目なソニーが好きなので、XPERIA Zシリーズの真面目で美しいデザインには満足しています。初代Zからあまり変化が見られないといった不満意見も見られますが、デザインを変えることは容易ではないし、少しずつ洗練されていくことが大事だとも思っています。モデルごとに大胆なデザイン変更を行うことで目新しさを演出する方法もありますが、ソニーがそれをする必要性はあまり感じられません。XPERIAは真面目なままで、だけどアクセサリーには遊び心をたっぷり含んでほしい。そう期待しています。日産GT-Rが、ランボをブチ抜くような爽快感。トヨタレクサス・LFAが、YAMAHA開発のエンジン音で世界をあっと言わせるような意外性。そうしたものがXPERIAのアクセサリーで見られると嬉しいのです。LEXUS LFA、GT-R |
もしもソニー純正の「XPERIA専用レンズ(広角・望遠・マクロ・魚眼)セット」が発売されたら
画質次第では「こんなチープな製品を」などと叩かれるのかもしれません。「レンズを扱うソニーがこんなオモチャを発売するだなんて」などとブーイングされてしまうのかもしれません。しかし私はレンズセットの登場を歓迎したいと思います。ソニー純正ならきっと買うでしょう。5,000円~12,000円、それ以上でも買うと思います。その理由は上で述べたとおり、現時点で信頼して購入できるスマホ用(XPERIA用)コンバージョンレンズが登場していないこと。マンフロット発売のレンズセットはiPhone専用であること。スマートウォッチのように高価でターゲット(必要とする人)が限られる製品よりも、気軽に買えるレンズセットのほうに魅力を感じるということ。「周辺機器が場を広げ、3~5年後のアクセサリー市場拡大を目指す」としながら、2014年11月16日付けで退任したソニーモバイルの元社長・鈴木国正氏。彼の言葉がまだ生きているのであれば、XPERIAユーザーがもっと気軽に手を出せるアクセサリーを発売してほしいと願っています。充実したアクセサリーに惹かれてiPhoneを手にする人がいるように、カメラや写真撮影機能に惹かれてXPERIAを選んだ人の数もきっと多いはず。ならば、手軽に撮影範囲やスタイルを広げることのできるワイドコンバージョンレンズ(広角)、テレコンバージョンレンズ(望遠)、フィッシュアイ(魚眼)、マクロ(近接)のレンズセットでユーザーを魅了してほしい。XPERIAのレンズ、写真撮影が面白いものであることを強調して、デジタル一眼レフαやミラーレスへの興味につなげてほしい。強くそう思います。
■XPERIA Z3は高性能なレンズを搭載しています
ソニーXPERIA搭載のGレンズってどこがスゴイの?
■ブレのない写真を撮りたいなら、三脚使用がベストです
Velbon本気のミニ三脚ULTRA MAXi miniはスマホやミラーレスに最適
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