2015年10月17日土曜日

Velbon ミニ三脚 ULTRA miniの選び方|353・453・553の特徴と違い


「Velbonミニ三脚」の選び方ガイド。Ultra miniシリーズ3種類の違い

ベルボンの本格ミニ三脚・Velbon Ultra mini(ベルボンウルトラミニ)。3つのモデルの違いを分かりやすく解説します。高機能と美しいデザインを両立させたVelbon Ultra miniシリーズは、スマホ・ミラーレス・デジタル一眼レフの写真・動画撮影におすすめできるハイクオリティなミニ三脚です。






Velbon Ultra miniシリーズって、どんな三脚?

ベルボン社・Velbon Ultra miniシリーズは、ミニ三脚・卓上三脚のカテゴリに分類される製品です。机の上にセットして料理や雑貨を撮影したり、背の低い植物のマクロ撮影を楽しむなど、軽量・コンパクトな特性を生かした撮影に有効。ベルボンは言わずと知れた国内三脚メーカー大手で、ラインナップされた多数の製品群は絶大な信頼と人気を誇っています。なかでもUltra miniシリーズは人気・知名度ともに抜群。ミニ三脚と言えばベルボンのUltra miniシリーズ、あるいはSLIK社のプロミニ・ミニプロが候補の筆頭とされ、人気を二分しています。

Velbon Ultra miniシリーズは、耐荷重などの違いによって3モデルに分かれています。いずれも500mlペットボトルより一回り大きいくらいのサイズなので、カバンに入れて日常的に持ち歩くことが可能。最小サイズのUltra 353 miniなら重さ597グラム。持ち運びが苦にならない重量です。オールメタル製なので質感も高く、黒光りするパイプ(脚)は美しさ・カッコ良さを兼ね備えています。


私はVelbon Ultra miniシリーズの初代となるVelbon ULTRA MAXi miniを愛用していますが、購入から5年が経過した今なお日常的に活用することができています。実売価格1万円~と比較的高価なアイテムではありますが、一度買えば長く使える製品です。ちいさな不満をいくつも抱えながらノーブランドの安いミニ三脚を使うより、三脚メーカー大手のベルボンが誇る人気・知名度抜群のUltra miniシリーズを手に入れて、気持ちよく撮影に臨むほうが遥かにメリットが大きいと断言できます。高機能・高性能の恩恵を受けながら、質感の高いオールメタル製のミニ三脚を持ち歩く喜びを感じて下さい。

以下、Velbon Ultra miniシリーズ・3モデル(353/453/553)の違いを7つに分けてご紹介します。

Velbon ベルボン
ULTRA 353 mini
耐荷重1.5kg・全高47.7cm・最低高13cm。重さ597g・縮長18.8cm。約10,620円
Velbon ULTRA 353 mini 5段・自由雲台付

Velbon ベルボン
ULTRA 453 mini
耐荷重2kg・全高60.8cm・最低高15cm。重さ795g・縮長22.5cm。約13,320円
Velbon ULTRA 453 mini 5段・自由雲台付

Velbon ベルボン
ULTRA 553 mini
耐荷重2.5kg・全高63cm・最低高17cm。重さ1060g・縮長24.4cm。約16,020円
Velbon ULTRA 553 mini 5段・自由雲台付


1. 耐荷重

モデルによって耐荷重(推奨積載質量)が異なります。機材の重さ(カメラ本体+レンズ)を考慮して、最適なモデルを選びます。スマホやコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)、ミラーレス一眼(+軽量レンズ)で使用する場合、耐荷重1.5kgの三脚でじゅうぶん対応できます。Velbon Ultra 353 mini(耐荷重1.5kg)を購入すればOKです。Velbon Ultra 453 mini(耐荷重2.0kg)、Velbon Ultra 553 mini(耐荷重2.5kg)は、本格的な撮影・重量級の機材をターゲットとした製品です。デジタル一眼レフ中級機+重量級マクロレンズといった組み合わせでは1.5kgをオーバーするため、Velbon Ultra 453 miniまたはVelbon Ultra 553 miniを購入する必要があります。

耐荷重の違い
Velbon Ultra 353 mini:1.5kg
Velbon Ultra 453 mini:2.0kg
Velbon Ultra 553 mini:2.5kg



2. 脚径

脚径(パイプの太さ)が違います。耐荷重に伴う違いですので、脚径の違いを気にする必要はありません。脚径が異なれば耐えられる重さも違う、というだけの話です。旧モデル・ ULTRA MAXi miniにはサイズ展開がなく、モデルは1種類のみ、脚径も21mmのみでした。2015年3月に販売開始されたUltra 353/453/553 miniシリーズは、脚径が21mm/24mm/27mmに分かれています。

脚径の違い
Velbon Ultra 353 mini:21mm
Velbon Ultra 453 mini:24mm
Velbon Ultra 553 mini:27mm



3. 三脚の重さ

モデルによって重さが違います。Ultra 353 miniは597グラム。Ultra 553 miniは1060グラムとなっており、463グラムもの重量差があります。私が使用している初代のULTRA MAXi miniは580グラムですが、500mlペットボトル飲料と大差のない重さなので、持ち運びは苦になりません。耐荷重2.0~2.5kgを必要とせず、重量級機材を使う予定もない場合、Ultra 453 mini(795グラム)やUltra 553 mini(1060グラム)を選ぶと重量がネックとなり持ち運びが億劫になる可能性があるのでご注意ください。気軽に持ち運ぶことを重視するなら、597グラムのVelbon Ultra 353 miniをおすすめします。

重さの違い
Velbon Ultra 353 mini:597グラム
Velbon Ultra 453 mini:795グラム
Velbon Ultra 553 mini:1060グラム



4. 伸長

モデルによって伸長時の高さ(全高)が違います。上から見下ろす、俯瞰するアングルで撮影したい場合は、全高63cmのVelbon Ultra 553 miniがおすすめ。ミニ三脚でありながら、十分な高さを確保することができます。

全高(エレベーターを伸ばした状態)
Velbon Ultra 353 mini:477mm
Velbon Ultra 453 mini:608mm
Velbon Ultra 553 mini:630mm

全高(エレベーター無し)
Velbon Ultra 353 mini:401mm
Velbon Ultra 453 mini:524mm
Velbon Ultra 553 mini:538mm

エレベーター・スライド量
Velbon Ultra 353 mini:76mm
Velbon Ultra 453 mini:84mm
Velbon Ultra 553 mini:92mm



5. 最低高

最低高が低ければ低いほど、植物のマクロ撮影では有利となります。Ultra 353 miniは最低高13cm。Ultra 553 miniは17cm。4センチの差があります。地面に近い(背の低い)植物をマクロ撮影する場合、最低高13センチのUltra 353 miniが有利です。

最低高の違い
Velbon Ultra 353 mini:130mm
Velbon Ultra 453 mini:150mm
Velbon Ultra 553 mini:170mm



6. 縮長

縮長とは、三脚を畳んだときのサイズです。縮長が小さければ、コンパクトに持ち運ぶことができます。Ultra 353 miniは18.8cm。Ultra 553 miniは24.4cm。5.6cmの差があります。僅差ではありますが、小さなバッグに入れて持ち運ぶ場合には縮長のわずかな違いによって収まりきらないケースも考えられます。使用スタイルと持ち運ぶバッグの大きさを考慮する必要があります。500mlペットボトルの高さが210mm程度です。

縮長の違い
Velbon Ultra 353 mini:188mm
Velbon Ultra 453 mini:225mm
Velbon Ultra 553 mini:244mm



7. 価格の違い

Velbon Ultra 353 miniは定価15,700円(税込み16,956円)。実売価格は約1万円です。Ultra 453 miniは実売価格が約13,320円、Ultra 553 miniは実売価格16,020円程度。Ultra 553 miniには耐荷重や全高の面でメリットがありますが、本格的な撮影・重量級機材で使う予定がないのであれば、1060グラムという重さ、実売価格16,000円はネックとなりそうです。1万円で買えるUltra 353 miniが、価格的にもサイズ的にも狙い目です。

実売価格・定価
Velbon Ultra 353 mini:実売価格 約10,620円(定価16,956円)
Velbon Ultra 453 mini:実売価格 約13,320円(定価21,276円)
Velbon Ultra 553 mini:実売価格 約16,020円(定価25,596円)



Velbon Ultra 353/453/553 mini 共通機能

自由雲台(ボールヘッド)が付属。自由雲台をグリグリ回せば、狙った方向へ即座に向けることができます。角度の微調整も容易。ダイヤルを回してカメラを取り付けるタイプのネジを採用。素早く確実にカメラを装着できます。センター棒(エレベーター)を取り外すことができるため、植物の接写に便利なローポジションに対応できます。石突(脚の先端)はゴムで覆われているため、グリップ力抜群。脚の先端を握ってひねるだけで、全段を一気に固定・解除することができる「ウルトラロック」採用。スピーディーなセッティングが可能です。専用のキャリングケースが付属します。





約1万円で買える、Velbon Ultra 353 miniをおすすめします

私はVelbon ULTRA MAXi miniを愛用しています。これは後継のVelbon Ultra 353 miniとほぼ同じスペックです。5年前(2010年)の購入にもかかわらず、いまだ新品のような輝きを保っています。屋内・室内撮影がメインであるため、ハードな取り回しの必要もなく、汚れ・破損の心配はありません。重量580グラムは持ち運びの際に苦にならず、コンパクトな縮長のおかげでボディバッグの狭い入り口にも難なく滑り込ませることができます。約1万円(実売価格)で購入できました。Velbon Ultra 353 miniも約10,620円で購入することができます。軽い、小さい、そして安い。3拍子揃った最小モデルVelbon Ultra 353 miniはおすすめです。耐荷重1.5キログラムですので、「ミラーレス一眼+ズーム」「一眼レフ+標準ズーム」といった組み合わせは問題ありません。1.5kg~2.0kg程度の機材を載せてみましたが、大きく安定感が損なわれる様子はなく、これも問題なく使用することができました(推奨積載質量ではないので自己責任による使用となります)。「軽くて小さくて、しっかりした作りの国産ブランドによるミニ三脚」を探し求める多くの方にとっては、ベルボンのVelbon Ultra 353 miniで不足がないと思います。

Velbon ベルボン
ULTRA 353 mini
耐荷重1.5kg・全高47.7cm・最低高13cm。重さ597g・縮長18.8cm。約10,620円
Velbon ULTRA 353 mini 5段・自由雲台付



本格機材でマクロ撮影するなら、Velbon Ultra 453/553 mini

耐荷重2kgのUltra 453 miniは、「一眼レフ+望遠ズーム」、耐荷重2.5kgのUltra 553 miniは、「200mmクラスの望遠マクロレンズ」にも対応できる本格派。重量級カメラ・レンズの組み合わせで植物のマクロ撮影を目的とされる方は、Ultra 453 mini(耐荷重2kg・全高60.8cm・最低高15cm)、またはUltra 553 mini(耐荷重2.5kg・全高63cm・最低高17cm)が候補となるはずです。価格はそれぞれ1万3千円/1万6千円ですが、2製品の機能性を必要とされる方にとってはさほど問題のない金額かもしれません。重量はUltra 453 mini(795グラム)とUltra 553 mini(1060グラム)の間に265グラムの差があり、Ultra 353 mini(597グラム)と比較した場合にはその重さが際立ちます。通勤・通学のバッグに忍ばせて日常的に持ち運ぶにはスマートと言える重量ではありません。Ultra 453/553 miniを購入する際には、サイズ・重量の違いに注意して検討されることをおすすめします。

Velbon ベルボン
ULTRA 453 mini
耐荷重2kg・全高60.8cm・最低高15cm。重さ795g・縮長22.5cm。約13,320円
Velbon ULTRA 453 mini 5段・自由雲台付

Velbon ベルボン
ULTRA 553 mini
耐荷重2.5kg・全高63cm・最低高17cm。重さ1060g・縮長24.4cm。約16,020円
Velbon ULTRA 553 mini 5段・自由雲台付

本気のミニ三脚Velbon ULTRA MAXi mini スマホ ミラーレスに最適