周囲の騒音をカットしてくれる、デジタルノイズキャンセリング機能。よくわからないという方のために、基本事項をQ&A形式で書いてみました。4極プラグ(通常イヤホン)と5極プラグ(ノイキャン対応イヤホン)の違い、それに伴う挙動の違い。XPERIA Z3で使える5本の対応イヤホンと、それぞれの特徴。イヤーピース2種の違いなどをわかりやすく解説しています。デジタルノイズキャンセリングは、XPERIAにおける重要機能のひとつです。その魅力を知れば、XPERIA Z3やXPERIA Z3 Compactに機種変更したくなるかもしれません。
この記事は、XPERIA Z3は騒音98%低減のノイズキャンセリングで選ぶとMDR-NWNC33をおすすめする理由5つ。XPERIA対応ノイキャンイヤホンの補足的内容ですので、あわせてご覧いただけるとデジタルノイズキャンセリングの役割、メリットなどがご理解いただけるかと思います。
ノイキャン対応イヤホンを他製品に挿しても片側しか音がしない! どうして?
ノイズキャンセリングイヤホンのプラグ(挿し込む部分)は、特殊です。そのため、通常のイヤホン・プラグとは挙動が異なります。具体的な例で言えば、音がしない、片側からしか音がしない、などです。MDR-NWNC33などのノイズキャンセリング対応イヤホンをVAIOに挿すと、スカスカ+籠った音がします。奥まで挿し込まず、やや浮かせるような位置で留まらせると通常の音で聴くことができます。iPod touchにノイズキャンセリングイヤホンを挿すと、遠くで鳴っているかのように小さなボリュームで籠って聴こえます。イヤホンをごく浅く挿すことで音は大きくなるものの、音質は籠ったままです。
どうしてこのようなことが起こるのかを、下記でご説明します。
5極プラグと4極プラグの違い
ソニーMDR-NWNC33などのデジタルノイズキャンセリング対応イヤホンは、5極ステレオミニプラグが採用されています。一般的なイヤホン、ヘッドホンは4極。その違いは下の写真でご理解いただけると思います。(意図的にプラグの大きさを変えていますが、同じ大きさの3.5mm径プラグとお考えください)それぞれの極には、左側の音、右側の音、などの役割が与えられています。デジタルノイズキャンセリングという特殊な役割を与えるために、1極多い、5極のステレオミニプラグ方式が採用されているというわけです。極の数、ノイズキャンセリング対応の5極プラグを4極対応の製品に挿すと位置がズレることになります。
4極と5極の違い。ノイズキャンセリングイヤホンMDR-NWNC33は、左側の5極ステレオミニプラグ |
1. デジタルノイズキャンセリング機能の使い方、設定はむずかしいの?
まったく難しくありません。XPERIA購入後にノイズキャンセル機能をオンにしておくだけです。それ以降、設定をいじる必要はありません。イヤホンを挿せば自動検知して、ノイズキャンセリング効果が働きます。2. XPERIAのノイズキャンセリング設定。どこで出来るの?
設定アプリを立ち上げて、[音設定]-[サウンドエフェクト]の[ノイズキャンセル]、[ノイズ環境設定]でデジタルノイズキャンセリングに関する設定を行えます。ウォークマンアプリの場合は、メニューの[設定]-[サウンドエフェクト]から設定変更できます。
3. ノイズ低減率などの細かい設定は可能?
「電車・バス」、「航空機」、「室内」の3つのモードを選択できます。騒音の性質にあわせてノイズ低減率が変化します。室内で「航空機」を選択すると、機内レベルの騒音を打ち消すためのキャンセリング信号(逆位相の音)も強くなるため、あからさまに「ツーン」という強い音が耳に突き刺さります。室内や日常生活では、騒音の傾向にあわせて「電車・バス」「室内」のどちらかを選択すればOKです。室内だからといって「室内」を選択しなければいけないというわけではありません。私は室内でも「電車・バス」のほうが耳に馴染みが良いと感じるので、そちらを選択しています。4. 周囲の騒音を拾うマイクは、イヤホンのどこにあるの?
耳に挿し込む部分、その反対側に集音マイクが取り付けられています。ノイズキャンセリング機能をオンにした状態で集音マイクを耳で塞ぐと、騒音がゴォーッと大きくなるのが分かります。マイクが騒音を拾えないことによって、ノイズを打ち消すキャンセル信号を生成できないためです。ソニーMDR-NWNC33、MDR-NC31EMの集音マイク |
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5. どんな音が消えるの?環境音・話し声には有効?
すべて私の主観によるものですが、わかりやすく書きます。サー、ザーという小さな音は聴こえなくなります。室内や屋外の環境音、雨の音、風の音などがこれに該当します。これらは低周波のノイズなので、ノイズキャンセリングの効果によって気にならなくなります。人の話し声は高周波です。低周波系ノイズに強いノイズキャンセリングは、高周波にはそれほど強くありません。ですので、近くの人の話し声が完全に聴こえなくなる、というレベルの効果は期待しないでください。それでも、耳の中にカナル(耳栓)型イヤホンをねじ込むだけでも、遮音効果はあります。さらに、話し声にふくまれる低周波域のノイズは打ち消そうとするので、結果的に話し声は小さくなる、聴きとりづらくなる、レベルまで軽減できます。着用前に比べれば、会話の内容が頭に入りづらくなり、集中しやすくなる、といった程度の効果は期待できます。
6. 突発音、衝撃音、騒音トラブルには有効?
換気扇・強レベルのゴォオオオという音も、かなり軽減されます。換気扇の音を、主成分のゴォオオオ!という轟音、その周囲にあるボアアアアという手下(小物)のようなノイズに分けて考えてみます。主成分のゴォオオオ音は、ノイズキャンセリングをもってしてもしつこく残ります。対して、ボアアアア、ザアアアアという、周囲を漂うようなノイズはかなりカットされます。結果的に、ノイズキャンセリングによって大半の音が消え失せ、残った轟音は完全には消えないものの、カナル(耳栓)型イヤホンを耳奥に挿していることもあって、トータルではかなり静かに感じられます。ゴン!ガン!ドン!これらの突発的な音、衝撃音に対しては、強くはありません。騒音トラブルではこれらの突発音に悩まされる方が多いと思いますが、ノイズキャンセリングで完全に打ち消すことは不可能だとお考えください。隣室あるいは階上の、床を歩くズシンズシンという音。これは衝撃音でもあるので、耳栓型のイヤホンをしていても、ノイズキャンセリングをオンにしてもあまり効果はありません。ただし、音の大半をノイズキャンセリングが軽減してくれることによって、リラックスや余裕が生まれるので、騒音に対するストレスが軽減される可能性はあります。
7. ノイズキャンセリングは耳栓と同じ遮音性を期待できる?
耳栓は、耳をふさいで音を遮断する製品です。ノイズキャンセリングは、騒音を打ち消そうとする機能です。両者は別物とお考えください。耳栓ほどの遮音性を、ノイズキャンセリングイヤホンに期待してはいけません。耳を隙間なく塞ぐことに特化して作られた耳栓のほうが、遮音性は高いです。ノイズキャンセリングの目的は、周囲の騒音を低減し、静かな環境で音楽・動画を楽しもうとするものです。騒音をカットした上で音を鳴らす、というのがノイズキャンセリング対応イヤホンの役割。周囲の音を高いレベルで遮断したければ、評価の高い耳栓を使うことをおすすめします。耳栓のおすすめは、3Mのネクスケア、モルデックスのカモ・プラグ、サイレンシア。この3商品は、騒音に悩まされている方や、高レベルの遮音性を求める方々による耳栓議論で必ず登場するといってよいほど評判の高い製品です。
■ノイズキャンセリングの仕組み、どのような場面で活躍するか、おすすめ耳栓などを詳しく紹介しています
XPERIA Z3は騒音98%低減のノイズキャンセリングで選ぶ
8. XPERIA Z3製品ページで紹介されている5本のノイズキャンセリング対応イヤホン。違いは?
5本の特性をご紹介します。結論から言えば、価格、機能面などを考えてもMDR-NWNC33をおすすめします。5本の中にはウォークマン同梱品のため通常購入できない製品もあります。1. MDR-NWNC33は、最安値で買える製品(約4,180円)。この記事で特集しているイヤホンです。
2. MDR-NC31EMはXPERIA用として用意された製品。通話用の集音マイクを実装し、ハンズフリー通話にも対応します。ホワイト(白)とブラック(黒)の2色。Xperia Store価格は5,940円(5,500円+税)。Amazonでは約5,680円。
3. MDR-NC033は、ウォークマン付属品として用意されたもの。今回おすすめのMDR-NWNC33と同一性能で、ケーブルの長さはおよそ1m(延長コードは付属せず)。MDR-NWNC33は60cmのショートケーブル仕様となっており、50cmの延長コードが付属します。
4. MDR-NC31も、ウォークマン付属品として用意されたもの。比較的最近発売されたウォークマンに付属しているものと思われます(2013~2014年以降)。
5. MDR-NWN33Sはネックストラップ式のイヤホン。Amazonで約6,500円。
9. XPERIA Z3で使えるデジタルノイズキャンセリング対応イヤホンのおすすめは?
ソニー・MDR-NWNC33をおすすめしています。理由は、約4,180円という値段で買えること。低価格にもかかわらず、音質への評価が高いこと。私も、値段なりの音質などとは思っておらず、この値段でノイキャン対応と高音質を両立していることに驚きを隠せません。「ウォークマン史上最高音質」との触れ込みで発売されたウォークマンZ1000シリーズにも、MDR-NWNC33同等品が同梱されました(MDR-NC033)。高音質を追及するウォークマンの付属品として同梱され、万人の耳に受けるようチューニングされたイヤホンなので、どなたでも満足、あるいは納得できる音質を期待することができます。■MDR-NWNC33を購入レビュー。画像たっぷりで紹介しています
MDR-NWNC33は騒音98%減のノイキャン効果でXPERIAと相性最高
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10. イヤーピースEP-EX11と、EP-EXN50の違いは?
EP-EX11は、MDR-NWNC33付属のイヤーピース。すべてシリコンで出来た“ハイブリッドイヤーピース”です。付属品と同じものが欲しければ、型番がEP-EX11で始まる製品を買えばOKです(サイズやカラーによってEP-EX11以降の字列は違います)。Mサイズ4個入りは約533円。(Amazonの画像では2個だけのように見えますが、届く商品は4個入りです)。SS、S、M、L、LLの5サイズが存在します。EP-EXN50は同じ外観を持つイヤーピースですが、こちらは“ノイズアイソレーションイヤーピース”と呼ばれるタイプ。内側に低反撥ウレタンフォームが仕込まれています。外耳道への圧力を均等にすることで、より耳にフィットし、遮音性を向上させた製品です。Mサイズ4個入りは約851円。S、M、Lの3サイズが存在します。
11. イヤーピースEP-EX11とEP-EXN50、どちらを買えば良いの?
MDR-NWNC33に本来付属する製品はEP-EX11です。シリコンのみで出来ているので丸ごと水洗いできます。EP-EXN50は遮音性を追及したモデルで、Amazonベストセラー1位の商品(イヤーピースのカテゴリにおいて2015/4/18現在)。内側にウレタン素材が含まれるため、気軽に水洗いすることはできません。金額的な手軽さを考慮しても、私はEP-EX11を購入すれば十分だと考えます。サイズの選択ができるので、ご自分の耳に合ったものを購入してください。リンク先で紹介しているのは、Mサイズ4個入りです。
イヤーピースEP-EX11は、5つのサイズ、2つのカラーを選択できる |
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SONY ノイズキャンセリング対応イヤホン
MDR-NWNC33
騒音を最大98%カットするノイズキャンセリング対応イヤホン。価格と高音質のバランスが良く、私も愛用しています。
【黒】ソニーMDR-NWNC33 ノイズキャンセリング対応イヤホン
SONY ノイズキャンセリング対応イヤホン
MDR-NWNC33
清潔感あふれるホワイト(白)。耳元をおしゃれに、スポーティーな演出。
【白】ソニーMDR-NWNC33 ノイズキャンセリング対応イヤホン
SONY ノイズキャンセリング対応イヤホン
MDR-NWNC33
晴れやかな気持ちになれるブルー(青)。見ているだけで気分爽快。
【青】ソニーMDR-NWNC33 ノイズキャンセリング対応イヤホン
SONY ノイズキャンセリング対応イヤホン
MDR-NWNC33
鮮やかなビビッドピンク。日常に活力をもたらす鮮烈な色合い。
【ビビッドピンク】ソニーMDR-NWNC33 ノイズキャンセリング対応イヤホン
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MDR-NWNC33
薄いピンク。女性らしさ、おだやかな印象を与える優しい色合い。
【ライトピンク】ソニーMDR-NWNC33 ノイズキャンセリング対応イヤホン
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